ラーライブ〜MSGフリープロジェクト〜

石川県を中心に北陸で無化調でらーめんを作っている有志によるアミーゴ達の活動をブログに書いていきます。よろしくお願いいたします。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

金澤流麺物語 第57回

海辺の町での生活の最後の方からジョギングや自転車やストレッチや筋トレを始めた。 元々がラグビー部だから運動する事は大好きだったが、あまりにも忙しい毎日の中で12年も運動らしい運動をしていなかった。この生活の中で時にフットサルをしたり自転車に乗…

金澤流麺物語第56回

ついにライブは始まった。みんな僕の送別会だと思って会場に足を運んでくれている。だから空気はどこか『お見送り』という温かくて和やかな空気が漂っている。 僕はそんな物はぶち壊したかったのだ。お別れなんかじゃないし、お涙ちょうだいじゃない。ここか…

金澤流麺物語 第55回

ここでエル☆ミチェラーダjr.のメンバーを紹介しておきたい。 まずはバンマスでギター、そして作曲担当の佐藤さん。彼は僕の愛する海辺の町で『残心』というパクチーを専門的に扱うユニークなカフェ&バーのマスターだ。 元々残心は僕の両親と同世代のご夫婦…

金澤流麺物語 第54回

注;文体をですます調ではなくて語り調に戻します。過去の話を綴るのはこの方が書きやすいので。読みづらくてすいません。 ・ 僕の日々の仕事内容はとても楽な物だった。言われている事を淡々とこなすだけの毎日。今まで寝ないで仕事をする事をヒロイックな…

金澤流麺物語 第53回

5月の中旬に辞意を社長に伝えました。すると6月から僕の仕事はいきなり少なくなりました。お手伝い程度の仕事ばかりで、その仕事のほとんどは掃除や工事関係の仕事が中心で、店に関わる事は極端に少なくなりました。 会社の意図としては辞めていく僕にいつま…

金澤流麺物語 第52回

以前にもこのブログにアップした動画ですが、もう一度貼り付けます。ぜひご覧になってから本文をお読みください。 https://www.youtube.com/watch?v=d6XHGy00Fnk 僕が海辺の町を離れる時に行われた送別会での龍麿さんとイットさんのライブの模様です。 龍麿…

金澤流麺物語 第51回

僕のブログも50回目ですね。回を重ねていれば50回なんて当たり前に来るのですが、たくさんの方が続けて読んでくださっていて本当に嬉しく思います。 最近は「読んでます」なんてメッセージを貰えたり、リンクをしているfacebookでも申請をしてくださる方が増…

金澤流麺物語 第50回

子供のころから人と打ち解けるのは得意だが、自分の心を開くのは苦手です。 常に自分の中で守りたい自分がいて、その自分を守ろうとするあまり、過剰にまで『人当たりが良くて楽しい自分』を演じてしまう自分がいます。 だから僕が自分の事を『人見知り』と…

金澤流麺物語 第49回

まずこちらの曲をどうぞ。https://youtu.be/9bEjVuB1sd0 僕の大好きなフィッシュマンズの曲です。もう20年も前の曲かぁ・・・。フィッシュマンズよ、永遠なれ。 ・ 自己破産しても神奈川県で再起をする、という選択肢もありました。しかし僕は石川県に引っ越…

金澤流麺物語 第48回

またラグビーの話題かよ?と呆れられるかも知れませんが・・・。 今回からブログのタイトル変えます。『スタートアゲインブログ』になります。まずはこの動画をご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=xSth007n_vw僕がfacebookで何度もアップしてい…

金澤流麺物語 第47回

そして物語はブログ第一回へと戻ってくる。僕はブログ第一回にて「僕は今失意の底にいます」と書いた。 あの第一回から三カ月間、途中に二度の中断を挟んで書き続けてきた。 過去を振り返ると当時の感情が生々しく蘇るのと同時に、当時の自分を今の自分が俯…

金澤流麺物語 第46回

なぜ自己破産したのか?このブログを読んでくれている方が一番不思議な点だと思う。 僕自身本当に不思議だ。 僕は理不尽な会社のやり方に従ううちに1000万円近い借金を背負わされていたのだ。 24歳の頃、海辺の町にフラフラと渡り鳥の様に辿り着き、何の目標…

金澤流麺物語 第45回

銀行の融資の窓口に行くのは初めてだった。事業の融資なら銀行からお金を借りるハウツー本や開業する為のビジネス書や事業計画の本を読めばある程度の知識はつくと思う。 しかし架空のローンを組むやり方なんて誰も教えてくれないし、そもそもがバカ正直な田…

金澤流麺物語 第44回

「大祐、お前物件探してこいよ」 僕はいきなりのこの言葉の意味する所が全く解らなかった。 2号店を出すというのならまだ早すぎる。単純に移転するというなら理由が解らない。 「いや、まだこの場所で何も成し遂げてないので、この場所で結果を出したいと思…

金澤流麺物語 第43回

僕の中で期間限定らーめんを作る意義とは、決して「期間限定だから食べにきてよ」という様な打算ではなかった。『期間限定』の風変わりならーめんを出したからといっていきなりそのらーめんが評判に評判を呼び、すぐに売り上げに直結するなんて甘い考えは持…

金澤流麺物語 第42回

今回のブログからまた過去を振り返る物語に戻ります。内容はブログ第38回からの続きになります。どうぞよろしくお願いします。 ・ 僕たちの会社はBさんの会社に吸収合併される形になった。代表取締役がBさん。そしてAさんは取締役に収まった。 Aさんは居酒屋…

金澤流麺物語 第41回

今回のブログの内容までが今現在の話になります。次回のブログから再び過去を辿る物語になります。この現在の話を書きながら、どの様に物語を書き進めていくのか構成を考えていました。丁寧に書かないと誤解を招く様な場面が多くなるからです。 らーめん屋の…

金澤流麺物語 第40回

音楽はとても不思議です。音楽は形の見えないものです。空気の振動で伝わる『何か』です。 以前、クロマニヨンズの甲本ヒロトが少し興味深い発言をしていました。 「バンドなんてどこにも存在しない。俺たちバンドやってますっつったって、演奏してなきゃた…

金澤流麺物語 第39回

みなさん、こんにちは。南大祐です。石川県金沢市に引っ越してきて、二ヶ月以上経ちました。 ブログの第一回で書いたように、僕は自己破産をして失意の底に沈んだ状態で過ごしていました。 そこで過去の自分と向き合う為に、親友でありIGAZO LIMITED代表取締…

金澤流麺物語 第38回

僕は僕が引き起こした『クーデター騒動』から二ヶ月間、全く呑気に何の屈託もなく仕事を続けていた。呑気と言うよりも、ご機嫌に近い状態だった。 裏で行われている事も知らずに。 ある雨の日だった。その日の仕事を営業を終えて事務仕事をしていると、居酒…

金澤流麺物語 第37回

ミーティングも終わりかけた頃、急に現われたのはBさんだった。Bさんとは、ブログ29回に登場したAさんの親友だ。 Aさんは親友と呼んでいたが、その関係性は僕から見たら『親分』と『子分』『兄貴』と『舎弟』『ジャイアン』と『スネオ』にしか見えなかった…

金澤流麺物語 第36回

ファミレスにやってきたAさんは明らかに怒っていた。その怒りがどこから来ているかと聞かれたら、単純に 『部下である南が社長である自分に歯向かおうとしている』 という部分だけだったと思う。 Aさんはその小柄で小太りな体を大げさに左右に揺らして、いか…

金澤流麺物語 第35回

このブログを読んでくださってる皆さん、大変お待たせしました。大幅な加筆・修正・訂正の作業を終わらせました。文章の内容は特には変わってないので、ここまで続けて読んでくださっている方は読み返す必要はありません。 これからもコツコツと更新をしてい…

金澤流麺物語 第34回

Mとの別れはあまりにもあっけないものだった。Mがらーめん屋で働いてくれた日数はほぼ丸一年ほどだった。だからこの後11年続く海辺の町での生活では彼とは一度も会っていない。 後悔が山の様にある。 まず、らーめん屋への参加を絶対に認めるべきではなかっ…

金澤流麺物語 第33回

Mが修業先を退職して僕たちに合流したのは、Aさんが何の考えもなく発表してしまった『8月9日オープン』の2週間前だった。 本来であれば開店を2週間後に控えている状況であれば、工事はほぼ終わり、厨房機器も一通り揃い、試作や試食、オペレーションの確認、…

金澤流麺物語 第32回

Mの事は一生涯忘れないだろう。 少しMについて語らさせてほしい。 変わった奴だったが、彼と過ごした時間は本当に濃かった。 僕は彼に何もしてあげれなかった事を今でも悔やんでいる。 Mとの出会いは修業先のらーめん屋だった。彼は修業先の専務と店長の知り…

金澤流麺物語 第31回

物語の続きに入る前に、ひとつだけラグビーの話題を。日本代表にとってのラグビーワールドカップが終わりました。残念ながら決勝トーナメントには進めませんでしたが、本当に感動を与えてくれました。 写真のトンプソンルーク選手と田中史明選手。この身長差…

金澤流麺物語 第30回

物件を借りた途端に突貫工事が始まった。 居酒屋は料理担当のスタッフとHさんに任せて僕とAさんは工事に専念する事になった。それに合わせて日曜日に開催していた『らーめんデイ』はなくなった。 その辺りからAさんは本格的に今までのAさんではなくなってき…

金澤流麺物語 第29回

突然の知らせだった。もう辞めようと決心していた事を忘れてしまうほどだった。 Aさんはコツコツと物件を探す努力をしていたのだろうか? 僕はAさんの車で現地へと向かった。その物件はとても意外な場所にあった。地元駅から歩いて5分ほど。商店街からは離れ…

金澤流麺物語 第28回

人は誠実に生きたいと願う。 ~奴もやっと思い知ったであろう、その手でひそかに葬った人々の血が、わが身に硬くこびりついて落ちないのを。刻々に起る反乱の火の手が、その不義不忠を責め立てる、己の率いる軍兵どもも、ただ命令で動くだけのこと、心のつな…