ラーライブ〜MSGフリープロジェクト〜

石川県を中心に北陸で無化調でらーめんを作っている有志によるアミーゴ達の活動をブログに書いていきます。よろしくお願いいたします。

金澤流麺物語 第108回

第106回でも書きましたが、僕には夢があります。 たくさんの夢があります。 そしてその夢を夢のまま終わらせたくないと思っています。 壮大な夢があります。 その一つが、『100年後、誰もが僕の名前なんて忘れた様な時代に、僕の作ったらーめんの遺伝子を受…

金澤流麺物語 第107回

皆さんに報告があります!ついに物件が決まりました!住所は石川県野々市市稲荷4-85。中華そば響さんの移転に伴って空いた物件に居抜きで入る事になりました!中華そば響さんはこの場所で5年間、着実に実績と人気を積み重ねて来て栄えある拡張移転です!中華…

金澤流麺物語 第106回

僕には夢がある。 今から100年後、僕の名前なんて誰もが忘れてしまっている様な時代に、僕の遺伝子を受け継いだ人達の作るらーめんが『金沢らーめん』になっているという夢だ。 僕には作りたいらーめんが山ほどある。自分の一生で成し遂げたい目標をそれこそ…

金澤流麺物語 第105回

なぜここまで茅ケ崎のcafe pipipiと美容室のNanbu-WESTについて話を進めてきたかというと、二つとも自分だけの個性を持ち、価値観を持ち、愛を感じさせ、そしてお客様から支持されているから。 そして僕が心から尊敬しているからだった。 僕はこれからの自分…

金澤流麺物語 第104回

僕が金沢に帰って来てからずっとお世話になっている美容室のナンブヘア。そしてそのスタイリストのしょうこちゃん。 もし別のスタイリストの方が僕の担当だったら、僕の髪型は全く違うものだったかも知れない。 スタイリストの個性によってヘアスタイルはき…

金澤流麺物語 第103回

僕が12年間店長を務めたらーめん屋には、『下積み禁止』という少しおかしな社是があった。 つまり、飲食業として必要な『修業』はすっとばして、さっさとらーめんを作らせろ、という会社からの命令だった。 それは当時の会社での「大祐は人を育てる事が出来…

金澤流麺物語 第102回

しょうこちゃんの仕事を味わって、この若き才覚溢れるスタイリストへの尊敬の念はもちろんなのだが、若干24歳にしてここまで意識の高いスタッフを育てる社長である南部さんへの尊敬を、僕は自分の胸に深く刻んだ。 想像して欲しい。 ナンブヘアはすでに石川…

金澤流麺物語 第101回

僕は家から一番近所の『nanbu-WEST』に予約を入れて店へと向かった。 海辺の町では夫婦で営んでらっしゃっていた美容室に通っていたから、こんなに広くて在籍しているスタイリストの人数の多い店も初めてだった。 僕は片町で南部さんと知り合いになりナンブ…

金澤流麺物語 第100回

記念すべき(?)ブログ第100回です。記念すべき100回目にしょうこちゃん、あなたが登場しますよ♪ ・ 僕は正直不安だった。海辺の町ではずっと同じ美容室に通っていた。その方は僕の仕事をずっと尊敬してくれていて、僕の事を応援してくれていた。なにより僕…

金澤流麺物語 第99回

僕は南部さんと話せて応援の言葉をもらえただけで嬉しかった。そしてあの場で僕を盛りたててくれたタカベェの気転と勢いと友情が嬉しかった。 何より最高の酒になったからとても幸せな気分だった。 「何かあったらなんでも相談してきなさい」 南部さんはそう…

金澤流麺物語 第98回

僕とタカベェは「どうもです~」と気軽な感じで席に着いて焼酎を飲んでいた。 席を譲って下さった方は一人で来ている常連の方らしく、店のオーナーと静かに会話を楽しんでいた。 僕とタカベェはお互いの近況などを二人で話してたのだが、店主がその男性を呼…

金澤流麺物語 第97回

『丁寧に生きる』 と決めた僕は自分自身のケアをする事を考えた。 ・ダイエットする。・いらないものを片っ端から捨てる・部屋を毎日掃除する・読書をする こうして言葉にすると社会人としてというよりも人として当たり前で大人が子供に教える様な事ばかりだ…

金澤流麺物語 第96回

『丁寧に生きる』とはなんだろう? まずは海辺の町での自分の生活を振り返ってみた。 ・らーめん屋はめちゃくちゃ繁盛していた。・しかし全く自分の時間が持てなかった・27歳から39歳までずっと店をしているにも関わらず、全くお金がなかった。・体のケアを…

金澤流麺物語 第95回

自分が海辺の町で店を切り盛りしていた12年間。自分の生活やこの先の目標や健康や生き方など、大切な事を全部すっ飛ばしてきたように思う。 細かい事を考えている余裕がなかった。自分が目標を掲げた所で、会社の突然の方向転換や毎日の激烈な仕事量や休めな…

金澤流麺物語 第94回

『半径3メートルのリアリティ』 とは一体なんだろうか? ・ 僕は中学生の頃からロックンロールに夢中だった。 当時はバンドブームというのがあり、カッコイイバンドもダセぇバンドも山ほどいた。 ロックンロールの何に魅了されたのかというと、その荒々しい…

金澤流麺物語 第93回

僕が海辺の町で切り盛りしていた店が軌道に乗り始めた頃に起ったある現象とは? それはほとんどのお客様が自分が食べた丼をカウンターの上に上げてテーブルをダスターで拭いてくれた事だった。 それまでもそうした事をしてくださる方は何人かはいた。しかし…

金澤流麺物語 第92回

なぜ海辺の町での僕の店はあそこまで熱狂的な支持を受ける事が出来たのか? 今まで自分でも不思議だったが、今ならなんとなく解る気がする。 ・ 12年前に開店して4年半後に僕の店は裏通りに移転した。以前にも書いたが、当時の会社の方針でらーめん屋は会社…

金澤流麺物語 第91回

どんな店にしていきたいか?と考えた時に、なぜ真っ先にあゆちゃんのcafe pipipiを思い浮かべたか? そこは一重にオーナーパティシエであるあゆちゃんとお客様達の結びつきが愛から始まっていると感じたからだ。 あゆちゃんの生き方が全てお店に反映されて皆…

金澤流麺物語 第90回

on the roadブログに改名(何回すんねん)した時の回で書きましたが、僕は場所を移動しなくても常に旅の途中にいる、という事を書いた。 もう若いとは言えない年齢になったが、それでも人生とか半生とか言うにはまだ若干の照れが出てしまうのは、僕がまだ何…

金澤流麺物語 第89回

海辺の町から金沢に引越をしてきて早4ヶ月たった。日々の引越屋でのバイトと開業準備への動きで結局自転車にはそれほど乗れていない。 金沢に帰って来てから本格的にダイエットを行っている。だから引越屋での仕事が休みの日はなるべくみっちりとエクササイ…

金澤流麺物語 第88回

自転車は間違いなく僕に翼を授けてくれた。 ド素人でも本気で踏み込んだら時速40キロくらいは軽く出る。その気になったら100kmくらいの距離はすぐに走れる様になる。スポーツバイクという『道具』は使っているとはいえ、ペダルを踏み込む動力は間違いなく自…

金澤流麺物語 第87回

自転車が好きだ。決してマニアではないが、愛好家には間違いない。 初めてスポーツバイクを手に入れたのは20歳の時だった。いきなり思い立って自転車で北海道へ行こうと思い立った。 ただ全く自転車の知識がなかったので、近所の自転車屋に行って薦められる…

金澤流麺物語 第86回

らーめんの麺の『コシ』を生みだすかん水に疑問を持つらーめん屋は今ではいないと思う。らーめんにはかん水が必要なのだ。 うどん。 うどんは小麦粉と塩と水だけで作られる。その三種類だけの素材で作られるのだ。練って寝かせ、鍛えて伸ばす。その単純だが…

金澤流麺物語 第85回

らーめんとは一体何なのか? この疑問を正確に答えられる人が果たしているのだろうか?おそらく日本中のらーめん屋もらーめんマニアも海辺の町で僕の店に週に五回も通ってくれた常連客も、そして僕自身も答えられないだろう。 その答えのヒントをうどんは逆…

金澤流麺物語 第84回

僕は飲食店をずっとやっているのに、食べ歩いた経験がほとんどない。 若い頃は食べ物に興味がなかった。修業時代はらーめんばかり食べ歩いていた。独立後はあまりの忙しさに他所の店に行く時間さえなくなっていた。 時間が出来たら自分の料理の練習ばかりし…

金澤流麺物語 第83回

僕は純粋に嬉しかった。アニキのうどんが食べれる事が。いや、アニキがうどんをわざわざ昼から仕込んで打とうと思ったその気持ちが嬉しかった。 アニキがなぜうどんから遠ざかったのかは僕には詳しい所までは解らない。僕もここまで来るのに色んな事があった…

金澤流麺物語 第82回

こんにちは。今回はまず2枚の写真をご覧ください。ブログ用20160102剛兄貴南2この写真は僕と剛が22歳の頃にやっていたバンドのライブ中の写真です。ちなみに中央が僕で、奥のドラム担当が剛です。そして、左側のベース担当が剛の兄貴の俊(たかし)さんです…

金澤流麺物語 第81回

みなさん、明けましておめでとうございます。 ポンコツダイエッターの南大祐です。月一のダイエット報告です。これまでも順調なダイエット報告をしてきました。ブログ第10回(9月)でダイエット宣言をして、その時点で94キロ。最大で太ってた時期で97キロ。…

金澤流麺物語 第80回

ジャックケルアック『on the road』 主人公は小説家のサル・パラダイス。サルは一人の青年に出会う。路上で生まれ、路上を時に歌う様に踊る様に暮らす『太陽の子』ディーン・モリアーティ。 ディーンは文筆家になるために「文章の書き方を教えてくれ」とサル…

金澤流麺物語 第79回

これまでのブログもどういった文体でどういった構成でどれくらいの文字数で、等と考えながらやってきた。 それでも過去を辿る話が本筋だったから、なるべく感情の抑揚を抑えた淡々とした文体で書こうという意識はあった。 何故なら僕が過去の事を振り返るに…