ラーライブ〜MSGフリープロジェクト〜

石川県を中心に北陸で無化調でらーめんを作っている有志によるアミーゴ達の活動をブログに書いていきます。よろしくお願いいたします。

金澤流麺物語 第2回

『ブログを始めてみないか?』

と言い出したのは
親友であり株式会社IGAZOの
代表取締役のイガゾーの薦めからだった。

 

彼が言うには

『自己破産したのは南の責任でもある。
そこを曝け出さないと本当の意味で
変われないのではないか?』

という言葉からだった。

 

思春期の頃、誰しもが『自分探し』をする。
ご他聞にもれず、僕も探していた、つもりになっていた。
様々なきっかけや出会いや縁により
ラーメン屋として生きていけるようになり、
まがりなりにも自分も大人の一員として
過ごしている気持ちになっていた。

 

今回の『自己破産』を受け、本当の意味で
自分の生き方を振り返って、出来る事なら
本当の意味で豊かに生きていきたい。
自分の失敗を真正面から受け止め
本当の意味で豊かな人生にしたい。
そう思い、ブログを始める事にした。

『自分探し』はこれからなのかも知れない。

 

『自己破産して社会に迷惑をかけて、
それでいて自分探しだ?
なめんな。甘えんじゃねぇ』

 

そういう意見があって当然です。
40歳を間近にした男の『自分語り』ほど
見苦しい物もないと自覚の上です。
僕はラーメンを作るしか能のない男です。
ならばラーメンを作ることで関わる皆さんを
幸せに出来ないかな・・・

 

幸せにするなんて、おこがましいか。

 

ならば、ラーメンを作ることで少しでも
関わる方の気持ちを
少しだけでも
リフトアップ出来ないかな・・・。

 

今の自分では無理でしょう。
でも出来るようになります。

 

 

今回IGAZOがブログを薦めてくれた
おかげで自分と向き合う勇気を持つことが出来た。
こうして少しでも読んでくださる方が
いるということが『本当に正直に生きなくては
いけない』と思う事に繋がった。

こうした人の縁が僕を突き動かしていることは
当然、間違いない。
自分ほど恵まれた人間はいない。
僕みたいなアホんだらをここまで支えてくれる
人間がいる事に感謝しなくてはいけない・・。

そしてもう一つ、本当に失意を味わった時に
自分を救ってくれたもの・・・。

それは幼き頃からの読書体験だった。
不意に思い出した詩篇
その一節がもう若いとは言えない自分の心に
自分が人生を直視し始めた頃の思いを
呼び起こした。

ひとつの詩篇が人生に何を及ぼすって?
僕だって解らないよ。
でもその詩篇の一節が少しだけ背中を
押すような、
そんな魔法を、
信じたいって思うんだ。

全部は引用できないから、少しだけ・・・。

宮沢賢治『生徒諸君に寄せる』より

(冒頭略)

新たな詩人よ
雲から光から嵐から
透明なエネルギーを得て
人と地球によるべき形を暗示せよ

(中略)

ああ諸君は今
この颯爽たる諸君の未来圏から吹いて来る
透明な風を感じないのか

・・・少しずつ前に進んでいきます。

今日も読んでくれてありがとうございました。