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金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第218回

温泉郷にある共同浴場の事を総湯と呼ぶのですが、それって石川県だけの呼び方って知ってました!?
僕は石川県に来てそもそも総湯という存在を初めて知りました。
総湯というのは温泉地の中心的な外湯(共同浴場)で、四国の道後温泉は「本館」、信州では「大湯」、九州では「元湯」などと色々な呼び方があるそうなんですが、石川県の方が他府県に引っ越ししたら「え?総湯ってないの?」みたいになるんですかね?
なんせ総湯ってとてもいいです!
石川県は温泉がとても多いのですが、それぞれの温泉郷にそれぞれ有名な宿泊施設や名湯があります。
でも日帰り温泉でひとっぷろ浴びてちょっとリラックスしたいだけなのに有名な宿泊施設なんて入れるわけもないし。
でもスーパー銭湯ではなくて、源泉かけ流しで体の奥から温めてリラックスしたいし。
そんな時に安価で、いい湯質の総湯は本当にありがたいし素晴らしいです!

以前に紹介した片山津温泉総湯でも見られるように、最近は建物のデザインも洗練されていてその温泉郷のシンボル的な存在にもなってますし、地元の方が日常的に利用する地域の社交場としての役割も果たしているのでしょう。

そんな中、今回はどうしても行ってみたかった
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山代温泉古総湯にいってきました!
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安定のパンク口で自撮り。
山代温泉は元々この古総湯があった場所に総湯が建てられていました。
そもそもは明治時代に作られた共同浴場だったそうです。
山代温泉は古くから温泉街として栄えていたらしく、この場所にあった共同浴場をぐるっと囲むように多数の温泉宿が並んでいたそうです。
きっとにぎやかだったんでしょうね。
何度か立て直しをして総湯としてあったらしいのですが、この総湯を現在の総湯の場所に移転させ、総湯のあった場所に明治時代の共同浴場を再現した古総湯として建て直したそうです。
北陸新幹線も開通して観光の目玉の一つとなっているとのこと。
なんせ、本当に昔に使われていた共同浴場がそうだったらしく、体を洗う場所が設置されていなくてシャンプーや石鹸は禁止だそうです!!
なんだそれ!?
ますます興味がわきます!
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建物を取り囲む様にこの古総湯の由来や山代温泉の歴史を紹介するパネルがあります。
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100年前とか200年前にこの場所で当時の人々の生活があったのですね。
なんかロマンを感じます。
もっと言えば、1000年位前から山代は温泉宿として有名だったそう。
この同じ場所に当時のこの土地の為政者や宗教家、または俳人、そして市井の人々の息遣いや喜びや悲しみや人生があったのですね。
僕たちはその歴史の延長線上にいるねんなぁ、なんて思うとジーンとしてきます。

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ほー。ためになるなぁ。

もちろん温泉なので浴室は撮影禁止です。
ですから中の様子を写真でお伝えできないのがとても残念です。

チケットを買って受付で渡し、バスタオルを借りて促されるままに浴室の扉を開けると・・・・。
なんといきなり風呂!!!

すでに裸の男たちが湯船に浸かっていました!

「え?どこで着替えるの?」

と思っていたら、入り口を入ってすぐのところに簡単な脱衣場所があり、脱衣場所と湯船は同じ部屋なんです。
あまり広いとは言えない空間に2メートル×3メートルくらいの浴槽があるだけ。
そこに裸の男どもが所狭しと群がっています!

これはカルチャーショックでした。

本当にお湯に浸かるためだけの場所なのです。
おそらく昔は家の一軒一軒に風呂なんてなかったのでしょう。
冬は雪深い山代です。
地域の人々がこうして片寄せあって体を温め、世間話を楽しんだのでしょう。
周りの方々を見ていると地元山代の方よりも他府県からの観光客の方が多い様子です。
仲には呆然として帰ってしまう人もいらっしゃいました。
もったいないなぁ。
こういう空間を味わって楽しまなきゃ。
壁には久谷焼きの代名詞的な藍色の色付けをした焼き物のパネルが足元に埋められてあり、窓にはステンドグラスがはめ込まれており、どこかエキゾチックな雰囲気があります。
当時はステンドグラスが様式のデザインを取り入れるものとしてとてもおしゃれで最先端だったそう。
僕が古総湯に着いたころはすっかり日も暮れていたのですが、お昼に入ったらとてもきれいなんでしょうね。
源泉はとても熱く、その源泉が常に湯船に注ぎ込まれています。
その源泉をかけ湯だと思った僕は桶にいっぱいにお湯を組んで肩から被ったのですが、あまりの暑さにのたうち回って悶絶するはめに・・・。
知り合いが一人もいない状況でのたうち回ってますから、なるべ声は出すまいと

「・・・あ!・・・が!・・・く!・・・」

と叫び声にならない叫びをあげる僕を、周りのお客様方は横目でシラーっと見つめておられました・・・・。
その後肩で息をしながら浴槽へ。
ほんまに体の芯から温まりました。

体を洗ったり髭をそったりはできないので、古総湯はこの空間を楽しみに行く、という場所ですね!
とてもおすすめです!

家のお風呂って気持ちいいですけど、なんか物足りないですよね。
湯船に浸かりながらも翌日の仕事のこととかばっかり考えてしまってなんだか心からリラックスすることができないんです。
でも温泉ってなんか違いますよね。

温泉の湯船に浸かっている間って、頭の中に浮かぶ言葉って
「はー」とか「ふー」とか「ぼえー」とか、言葉にならない言葉ばっかりで、思考もぼんやりしてくるし細々と考え事をする方がしんどくなります。
だから僕は温泉に浸かっていることそのものに体も心もゆだねて何も考えないように時間を過ごします。
考えようたって頭が回らへんねやから無駄な行為になってまいますしね。

そして風呂から上がったらなんかこう肩から重荷が下りたような、なんとなく地面から5ミリほど浮いて歩いているような気分になるんですよね。

僕、辻堂でらーめん南をしていたころ、どうしても休めない仕組みの仕事になってしまっていて、本当に20時間の労働を四か月続けた後、その次は半年、その次は一年半、と人間離れをした労働環境で働いていたんです。
何が原因か?と聞かれたらとても一言では言えない状況の絡み合いの中でそうなったとしか言いようがないんです。
「死んだ方がマシじゃないか」とか「倒れた方が楽なんじゃないか」とか「俺は死ぬなら脳の病気だろうな」とかおかしなことばかり考えるようになるんです。
精神もバランスを崩し、人にも優しくできないし、その頃には本来の自分がどんな人間なのかわからなくなっていました。

その頃はその状況を切り抜けるにはとにかく働きまくって結果を出して突き抜けるしかない!と僕の生活はさらに仕事中心になっていきました。
最後に僕の上にいたオーナーから「親と縁を切れ」と迫られたあたりから「あれ?これは何かがおかしいぞ?」と気づき始めるのですが、そこまでよく体が持ったものです。
体がダメになっていたら、完全に心も病気になっていたでしょう。
「病は気から」という言葉がありますが(もちろんその通りだと思いますが)、体が丈夫ならどうにかなる、とも思います。
まぁ、僕以外の人だったら確実に体も心も病気になっていたと思いますが・・・。

つまり、元気があればなんでもできる!(byアントニオ猪木)ですね。

今はリラックスする時間を作れるこの環境に心から感謝しています。

もしお休みが取れるようになったら、泊りで温泉宿に行きたいな。
頑張らなきや。

長くなりすぎました。
何について書いてるブログかわからないですよね。
とにかくリラックスする時間を大切にしています、という話でした。

あなたが明日も優しくありますように。
あなたが明日もあなたらしくありますように。

LOVE & BEER!

そして

RAMEN & ROLL!!