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金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第176回

では石川県でしかできない仕事って、なんだろう?

最初は『石川県の食材にこだわる』という点ばかりを考えていた。

しかし親友であり今や世界のスターシェフとなったモトイ(今月、イタリアの星付きシェフとのジャンルを超えたコラボレーションディナーを予定しているというから、彼のワールドワイドな活躍はとどまることを知らない)から「お前は美味しいらーめんを作ることにこだわってんのか、石川県の食材を使うことにこだわってんのか、どっちやねん。素直に美味しいと思う食材を使うべき。ほんで南大祐の作るらーめんが『金沢らーめん』って思わさなあかん」という指摘を受けて、僕は「は!」と目が覚めた様な思いになった。

そして、自分の中の『石川県とは?』というものをらーめんで表現することの方が大事、という結論に至った。

僕の中の『石川県とは?』

・潤いの街

・光と緑と水の街

・詩的な美しさを湛えた街

これらをらーめんで表現したいと考えた。

(ここに至るまでの話は過去のブログでも詳しく書いてますので、興味のある方はどうぞご覧になってください)

そこで生まれたのが『淡麗金澤醤油らーめん』だ。


一口はキリッとした醤油の輪郭が際立つ。

一口目の透明感は北陸の美しい自然をイメージした。

このシャープさを表現するために、牛骨メインのスープを選択し、醤油は強い旨味と柔らかな味わい、しっかりとした輪郭を持つ『金沢大地』の醤油を使うことにした。

そして食べ進めると貝柱や牡蠣の旨味がどんどんと増していき、強いミネラル感を感じることができる。

それは石川県の海の恵みや寒い冬もたくましく過ごす生命力の強さを表現した。

だがそれらの全てが開店当初から上手くいったわけではなく、何度も失敗し、時にはスープを捨てる日もあり、未だに試行錯誤を続けている。

そんな日々の中で、少しずつではあるが、自分のイメージしているものに近づいてきたかな?と思えるようになってきた。

開店当初にいまいち味にピンと来なかった方も、もし機会があればぜひ食べていただきたいと思います。

まだまだ未熟ではありますが、ひとつずつステップを踏んで、成長していくらーめんを見ていただけたら、嬉しく思います。

次回は、今週から登場した『濃醇金澤醤油』について書きたいと思います。