金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第83回

僕は純粋に嬉しかった。
アニキのうどんが食べれる事が。
いや、アニキがうどんをわざわざ
昼から仕込んで打とうと思った
その気持ちが嬉しかった。

アニキがなぜうどんから遠ざかったのかは
僕には詳しい所までは解らない。
僕もここまで来るのに色んな事があった。
自分がらーめんが好きなのかどうかも
解らなくなった時期もあった。

しかし僕は首の皮一枚でらーめんと
繋がってきたし、らーめんと離れ離れに
ならなくて本当に幸せだったと思う。

アニキはその道の途中で
『うどんなんて触れたくもない』
時期がもしかしたらあったのかも
知れない。

もう何年もうどんを打っていなかったのだ。
そこには第三者が立ち入れない
領域が必ずあると思う。

そんなアニキが家族の為に
「よっしゃ、いっちょやるか」
という気持ちになったのは
何かポジティブな力が働いていると
思ってしまうのは
僕が夢見がちな性格だからだろうか?

でもせっかくならこの日のうどんが
アニキの人生の中で何かの
楔になってくれる事を願うし、
そう思っていた方が人生が
ドラマチックで良い。

そう、自分の人生をドラマチックに
して楽しんだ者の勝ちなんだ!

ブログ用20160102たかしうどん1

そしてうどんが出来あがった!

てんぷらはお嫁さんのともちゃんが
作ってくれた。
かきあげ、ちくわ、れんこん。
どれも美味しかったし冷めても
食感はサクサクのままだった。
まさに夫婦共作。

うどんはかま揚げ、かま玉、おろし梅の
三種類を出してくれて、
腹が一杯になるまで食べた。

アニキは数年ぶりとの事だが、
「本当は納得のいかない物は出したくない」
と職人のプライドを覗かせた。
もしこれがただの年越しイベントだったなら、
そんな悔しい表情は見せないだろう。

うどんは昼に思いたって仕込んだという
だけあって「熟成が短い」というのも
解るほどには硬めだった。
しかしそんな事は関係なしに美味かった!

純粋に麺を楽しめるうどん屋に
僕はまだ金沢で出会えていない。
だから僕はうどんのコシとのど越しを
思う存分楽しんだ。
五十嵐家族も全員楽しんでいた。
アニキの二人の息子も
ほっぺをいっぱいにして
一生懸命食べていた。

みんなで心づくしの料理を
笑顔で囲んで食べる。

こんな幸せ、ないよね。

本当に楽しかった・・・。

次回に続きます。
次回はうどんを食べてまた
僕はらーめんへと思いを馳せます。

次回もどうぞよろしくお願いします。