金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第68回

 

 

今回の話を始める前に
皆さんにしっておいて欲しい
情報がある。

横浜の人口;約370万人。
金沢の人口;約47万人。

約8倍以上である。
これを前提に今回のブログを
読んでいただきたい。

金沢に帰ってきて僕が
「らーめん屋をやる」
というと決まって帰ってきた言葉がる。

・「金沢はらーめん屋が多いから
難しくないですか?」
・「金沢の人は店が出来た最初は群がるけど、
冷めやすいからすぐに客は引く」
・「金沢は本当に美味しくないと客は来ない」
・「金沢は商売が難しい」

・・・・本当だろうか?

上に書いた言葉は、
大都会の横浜でもまんま当てはまる。

日本中、らーめん屋はどこでも多い。
らーめん屋の開店当初は必ず人が殺到する。
不味い店には誰も行かない。
どこだって商売は難しい。

なぜ金沢の人はことさら
『金沢は~』
と言いたがるのだろうか?

僕はずっと疑問だった。

その中で僕なりの答えを出すにいたる。
そのためにはずいぶん金沢の
らーめんを食べ歩いた。

そこで気付いた事がひとつある。

金沢には『ご当地らーめん』がない。

ということである。

横浜には横浜家系がある。
そして現在は和風の醤油らーめんが
主流である。
しかし今最先端を走っている
店はそこにさらに新しい
視点を加えて独自のらーめんを
表現している。

つまり、これまでの横浜の歴史を
受け継ぎさらに新しい解釈を加えて
自分らしいらーめんを生みだしている。

そしてきっと今そうした最先端の
店で修業をしている若い世代の
人たちが、さらに新しい歴史を
生みだしていくだろう。

きっと今のらーめんは10年後は
時代遅れになる。

横浜は歴史と伝統を受け継ぎながら、
革新を忘れないのだ。
らーめんを志す全ての人が個性を
持って自分を表現しようとしている。
ぼやぼやしていたら完全に
浦島太郎になってしまう。

では金沢は?

個性的な店はある。
売れている店もある。
らーめんが好きなお客様もいる。

しかしこれが
『金沢らーめん』
というものが存在しないのだ。

だからと言って東京の様に
様々な情報が集まるメガロポリスじゃない。

そして福井県ソースかつ丼
富山県富山ブラック
そうした県民による
プライドトラディションが
存在しない事に気付いた。

だから石川県民にとって、
金沢市民にとって、
らーめんは人生に寄り添っていない。
生活に寄り添っていないと
僕には感じられた。

僕にはそこが悔しかったし、
そしてさらに僕の心にやる気の
火を灯した。

以下、次回に続く。