金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第225回

1週間もブログを書いてなかったのか・・・。毎日ブログ書くってなかなか大変やなぁ。

去年の今頃はブログを書くことが唯一の仕事みたいなもんやったから、ほぼ毎日更新してたけど、実際に店が走り出すとなかなか難しいもんですね。

妹から「早くブログを出版社の人に届く様に盛り上げて、書籍化して印税もらって!それでボーナスちょうだい!」と急かされてるので、ブログも頑張らねば。

妹のために。

最近、音楽の話でブログを始めるパターンが続いていましたが、今回も音楽の話から始めたいと思います。

11/14に新作のEL★CORAZONの試食会を開いた話は以前にも書きました。

そのメンバーは、金沢市玉鉾の自家製麺のぼるののぼるさん。金沢市窪のそらみちの青山くん、神田くん、さーしちゃんの三人。金沢市入江のワインショップ、カーヴ・ド・ヴェレゾンの本田さん。金沢市池田町のイタリアンバル、池田町バルバールの池端さん、野々市のカレー屋さんKOTTAのコッタさんと錚々たるメンバー。

らーめん屋さんだけではなか、様々な食に携わるメンバーと集まれる事に意義を感じています。

そんな中のたわいもない話でこんな会話になりました。

「南さん、ロックなんだから、 BGMもロックにしてガンガンかけたらいいんじゃないの?」

「いやね、俺自身がロックンロールなんで、もうロックンロールミュージックは必要ないんですわ。ロックンロールミュージックは、人生にちとロックの足りない人にこそ必要なんですわ。だから僕はサルサを聴いてようがR&Bを聴いてようが、何をしててもロックなんですわ」

これ、文章に書いて読んでみたらかなり頭の弱い人の発言みたいですね。

でもほんまにそう思うんです。

まだ10代だった頃や、何者かになりたくて焦りに焦っていたあの頃、僕にとってロックンロールミュージックは起爆剤でしたし、日々の生活を燃え上がらせて乗り越えていくためのガソリンでした。

今はどうにかこうにか周りの人の助けやご縁のおかげでらーめん屋になれて、毎日自己表現をして、そしてさらに高いレベルの自己表現を目指して戦っています。

若い頃の様な迷いや焦りもなく、目の前のやるべき仕事に全力で集中できています。

そうすると、もう起爆剤はいらないんです。

だって、常に自分自身で自分の心に着火する事が出来るから。

だから僕はずっとロックンロールなんだな、と思ってます。

かなり頭の痛くて弱い人の言葉みたいですが!

僕が19歳の時、従兄弟のお兄ちゃんが僕にFUNKという黒人音楽を教えてくれました。

「大ちゃん、FUNKってどういう意味かわかるかい?」

「え?そんなん全然わからへん」

「FUNKはさ、クサイ、とか、ニオイ、とかの意味もあるんだ。聴く人が聴いたら音からクサイ様な匂いを放っている音楽がFUNKなんだ。なんて言うのかな・・・こう、FUNKのリズムに合わせて体の毛穴という毛穴から、緑色の血液がドロドロと流れ出る様な音楽がFUNKなんだ・・・」

言わんとしている事は、【唯一無二の存在感】【自分自身である】ということかな?と当時の僕は理解しました。

ブログの中で『真の意味でのオリジナリティはない』という話を先日書きましたが、僕は【オリジナル】とは、いかに『自分自身でいるか』という事だと思っています。

若い頃、何者かになりたくて奇抜なファッションをしたり、好きな音楽にのめり込んで自分を探そうとしたり、一人きりで旅に出かけて自分を見つめたりしても、なかなか『自分自身』なんて見つかりません。

でも、40歳になって金澤流麺らーめん南としてらーめんを作り続ける中で、やっと『僕にしか発想し得ないらーめん』というものが生まれつつあることを実感しています。

それはムキになってそのらーめんの個性を説明しなくても、「あぁ、南さんらしいね」と食べだけで伝わっていくものだと思っています。

「俺はここにいるぞ!」と激しく主張などしなくても、そこにいるだけで存在感を放つ、匂いを放つ、それこそがオリジナルであり、ロックンロールであり、若き日に従兄弟のお兄ちゃんが教えてくれたFUNKの意味なのかな?なんて思います。

12/1から、やっと本当にリリースしてかった新作のらーめん【EL★CORAZON】を発表する事が出来ました。

このらーめんは、本来なら開店の4月から使いたかった金沢大地の薄口醤油を使って作っています。

その薄口醤油が有機栽培故の生産量に限りがあるという理由で、通年通して入荷が無理だとわかり、開店時での使用を見合わせたという経緯のある醤油です。

やっと秋口に入る様になり、試作を重ねてやっと12月に発表する事が出来ました。

ですから、また夏前になると一度メニューから外さなくてはならなくなります。

僕は最初はこのEL★CORAZONは12〜1月のみの期間限定らーめんで出そうと考えていました。

4月の開店からずっと1番メインの定番らーめんの【淡麗金澤醤油らーめん】がありましたから、この【淡麗】はこれからも常に出し続け、EL★CORAZONはあくまでも冬の風物詩的ならーめんとして毎年やろうかと考えていました。

そこでひとつ予期せぬ事が起きました。

前回のブログで書いた様に塩らーめん【海の向こうの彼女はジャポネーゼ麺】があまりに好評でレギュラー化すると決めた事でした。

そこでこのEL★CORAZONと淡麗と【濃醇金澤醤油らーめん】と併せて出すと、常時4種類のらーめんを並べることになります。

さすがに醤油らーめんが3種類は多いな。

そして、せっかく薄口醤油と生姜の香りを効かせたスッキリしたらーめんをリリースするのに、そこに【淡麗】まであるとお客様は迷うな、と考えて、これまで1番メインの定番らーめんの【淡麗】をメニューから外すことにしました。

これには自家製麺のぼるののぼるさんはかなり驚いてました。

「え?!ほんとに?!それってうちで言えば【京らーめん】を下げるとこでしょ?!」と。

でも僕は迷いはありませんでした。

もしそれでも「今まで通りの淡麗が食べたい」という常連の方がいらっしゃったら、その人だけ特別に出しても構わない、くらいに思っていました。

ところが、EL★CORAZONは【淡麗】を好んで食べてくれてたお客様にも支持され、これまでになかったリアクションをもらえまして。

この瞬間、金澤流麺らーめん南は進化したのです。

進化していくために変化は必要です。

そして昨日までの自分をどんどんと更新していきます。

この進化と変化を繰り返して、歴史と文化を築いていくことこそ、金澤流麺らーめん南の使命です。

ですから、【淡麗金澤醤油らーめん】は完全に封印します!

EL★CORAZONが出せない期間が来たら、また新しいらーめんを開発します!

そしてまた薄口醤油が使える様になれば、また解禁します!

もしかするとその頃にはまた何か思いついて、新しい事を始めるかも知れませんが・・・。

これからもどんどん進化と変化をくり返します!

金澤流麺らーめん南は、瞬き禁止です!

今を焼き付けていきたいと思います。

その【今】の繰り返しが未来に届き、さらにオリジナリティが身に付いていきますように・・・。

あなたが明日も優しくありますように。

あなたが明日もあなたらしくありますように。

LOVE & BEER!

そして

RAMEN & ROLL!!