金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第136回

僕の親友で悪友に前田元という
世界に名を馳せるスターシェフがいる話は
このブログで何度も書いてきました。

その彼からとある日、連絡がきた。

「2/15に全日本食学会の勉強会があるねん。
今回のテーマがらーめんの麺やねん。
お前も来ぃひんけ?」

その重々しい学会の名前に怖じ気づきそうだが、
面白そうなので参加してみる事にしました。
モトイも参加するという。

なぜフランス料理のモトイが?
初対面の人につなげる為に
気を使ってくれたのかな?
なんて考えていたのですが、
どうやら全日本食学会は様々な
飲食店の方が参加していて
ジャンルの垣根を超えた勉強会を
定期的に開催して料理全体の
見聞を広げる会らしい。

そこでモトイは様々なジャンルの
料理人と交流をしているそうだ。

会場は大阪に本店がある
龍旗信 京都店で行われた。

講師として参加されていたのは
その龍旗信、製麺所の麺屋棣鄂、
拳ラーメン、セアブラノ神、頑固麺の
それぞれ店主の方々という
店の垣根を超えたお歴々が勢ぞろいしていた。

海辺の町時代、当時の社長から
「他所のらーめん屋と交流するな」
と言われていた僕は、
こうした一流店の方々が
同じ列で肩を並べて講習会を
するという事ですでに驚きだった。

そして講習会は始まった。

ここで麺についての細かい内容は
書いても伝わらないと思うので書きません。

しかし・・・。

圧倒されました。

自分も海辺の町で自家製麺を
していましたから
解っている内容もありましたが、
その講習会の熱量に圧倒されました。

講習を受講しているメンバーは
京都の名だたる料理人ばかりでした。
らーめん屋の方が少なかった
のではないでしょうか。

鮨屋、和食、てんぷら、
居酒屋、フランス料理・・・。
そうしたそもそもラーメンとは
関係のないジャンルの料理人が
食い入る様にデモンストレーションを見て、
講習の内容をメモを取り、
ハイレベルな質問をぶつけます。

参加者皆さん、それぞれ食のプロフェッショナルです。
その道でプロフェッショナルの方々は、
さらに味を極めるのに貪欲なのです。
例えば僕の友達のモトイ。
彼はフランス料理です。
らーめんの麺について学んだ所で、
直接自分の料理に還元できる事は
きっと少ないでしょう。

しかし今回の講習で彼が受けた
熱量や麺の奥深さは、
きっと彼の魂レベルで
何かを刻んだのでしょう。

そうしてまた志を高くして
自分の料理に向かうのでしょう。

僕は思い知らされました。

『僕は井の中の蛙』だと。
『僕はらーめん界で、料理界で、
完全に浦島太郎』だと。

以下、次回に続く。