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金澤流麺物語

金澤流麺らーめん南の店長南大祐の独白ブログです。こちらは営業内容やらーめんそのものとは関係のない日常的な話や、店長の趣味格好などを書いていくブログです。

金澤流麺物語 第80回

ジャックケルアック『on the road』

主人公は小説家のサル・パラダイス。
サルは一人の青年に出会う。
路上で生まれ、路上を時に歌う様に
踊る様に暮らす『太陽の子』
ディーン・モリアーティ。

ディーンは文筆家になるために
「文章の書き方を教えてくれ」
とサルに頼むのだが、
ディーンの奔放な魂は一つの場所に
とどまる事が出来ない。

あまりに強い人間的な魅力のディーン。
サルはディーンの魅力に引っ張らる様に
アメリカを横に縦に走り抜ける。

派手な物語の展開があるわけでもない。
そこにはただただ若者の生への衝動、
ジャズの高揚感。
そして路上でさまよい続けるディーンと
作家として都市生活に戻るサルの別れ。

成長する事の苦みと切なさが刻まれている。

まさにSALAD DAYS。

僕は朝起きると今自分が高校生で
今から部活に行かなくては
いけない様な気持ちになったり、
自分がまだ海辺の町に住んでいて
「あ、あの知り合いの店に久々に行こう」
なんて気持ちになる事がある。

なぜか僕にはあまり人生や時間を
積み重ねてここまできた感覚が
薄くて、過去と現在が混濁している
様な錯覚を起こす事がある。

だから友人たちと思い出話に花を
咲かせていても、
「懐かしいなぁ」
という感傷的な感情ではなく、
「こないだほんま面白かったな!」
とまるで昨日の事の様な気持になる。

僕たちはどこへ向かっているのだろう?
目的地はどこなのだろう?
何が幸せなんだろう?

僕は沢山の友達がいて、
らーめん屋になれて、
今は金沢で再起するために
出来る事をコツコツと進めていて、
今でも十分に幸せだな、って思う。

「じゃぁ今がゴールなの?」
と問われたら、
ここからまだまださらなる冒険が
待っているわけでさ。

だから過去も現在も未来も、
どこが出発点でどこがゴールなんて
どこにもなくて、
ただただ進むだけ。
ずっとずっと道の途中だな、
なんて思うんだ。

ずーっと、立ち止まる事なんてないし、
成熟する事もなければ悟る事もなく、
ただただ進むだけなんだろうな、って。

だから場所を移動しなくても
僕は旅を続けている。

意識が流れて感情が揺れて、
リズムが生まれてメロディが流れる様に、
友情で笑いあって
愛で涙を流す様に、
旅は永遠に続く。

だからいつまでも『on the road』は
胸に響くし、
いつの日か、誰かの道の途中に突然現れて、
そしていつまでもその人の胸を捉えて離さない、
そんならーめん屋さんになりたいな、
なんて思うんだ。

おかしいかな?

結構本気で思ってる。

あなたが明日も優しくありますように。
あなたが明日もあなたらしくありますように。

LOVE & BEER!